dancept2の日記

あやしうこそものぐるほしけれ

DIY:ドアノブ交換(丸型チューブラ錠 → レバー錠)

年末にトイレの古くなったドアノブを DIY で交換した。意外と苦戦したので記事にしてみる。

取り付けられていたのは丸型の握りノブ。さらに分類すると「チューブラ錠」ということになるらしい。室内錠としては一般的なタイプ。当方が嵌まったポイントを先に書き出しておくと、

  1. 「バックセット」
  2. 「ラッチ」の角穴とノブの軸のサイズ
  3. 「ラッチ」取付プレートの取り外し
  4.  扉へのもともとの取付加工の精度
  5. 「ストライク」の取付位置

といったところ。

木製の室内扉とたかをくくっていたので写真などは取っていない。図もめんどうなので省略する(笑)。当方が交換した型式ではないが、メーカーさんによるチューブラ錠 → レバー錠の交換動画があったのでご参考(マツ六公式チャンネル)。(追記)当記事終わりに追加した動画(丸形同士での交換)も参考になるかも。

※ 音声が BGM さえ無いのでちょっとアレっとなる。

さて、交換するにはサイズを合わせなければならない、というか大変なことになる。こんかいパーツの名称等はじめて知った訳だが、

バックセット

まずはこれが問題で、いろいろある。ノブの軸から扉の面(ツラ)までの距離。ラッチ(扉を閉めると「カチャン」と飛び出すかんぬきの金具ですね。扉のなかに埋め込まれています。上掲動画参照)のサイズがこれで決まる。

当方のは 50 mm で、かなり古いタイプということらしい。丸型のタイプはこの距離がみじかいと使いずらいということで、室内用は現在 60 mm が中心のようだ。近所のディスカウント店、ホームセンター数店まわったが、どこにも在庫がない。

ラッチの角穴

現状のラッチは使えるし交換も面倒なので(苦笑)、バックセット 60 mm でも、とおもったのだが、ラッチの角穴(ノブの四角い軸を通す。これでノブの回転をラッチの直線運動に変換するわけですね)のサイズが違ったりするらしい。ラッチ単体でも売られているので、合わなければ最悪買い足せば何とかなるのだが。

バーハンドル

のタイプのドアノブであれば 50 mm もけっこうあった。単純に同じ丸型を探していたのだが、レバーハンドル型の方が使いやすいということもあるようでこちらに。

バックセット 50・60 mm 兼用(ラッチ本体がスライドで伸縮しネジで固定するタイプ)。内側のレバーハンドルに取り付けられたツマミを回すとロック、外からのキー(鍵)付き。内からロックさえできればキーはべつに必要なかったのだが *1 、購入店の在庫はこちらのみ。

室内用ではレバーハンドル型は全体に丸型よりお高いようだが、お安い汎用タイプである。すでにパッケージ等処分してしまったがマツ六のたぶんコレ( P. 17 右上、商品コード 7010170 )。

ざっと見たところ(下記楽天以外でも)こちらが安い。写真は「ゴールド色」( 7010172 )のだろう。

数店見かけた範囲では店頭価格4,000円くらいだったとおもうが店じまいセールのショップで購入、そこから7割引き(!)で入手シタ(リンク先に掲載されてるパーツ一覧写真を見ると、当方の現物とはびみょーに違うように見えるパーツもあるんですが、「製品の外観、仕様は改良のため…」か)。

ノブ台座

意識していなかったが交換前より小さいと扉に付いていた取付跡が露出する。幸い交換前より大きかったので問題なかった。このキズを隠す「化粧プレート」も販売されている。

ドア厚

ノブの軸の長さが足りなかったり長すぎたり。これはまぁ室内なら合わないということもないんでしょう。当方のは 30 mm 。

ラッチ取付プレート

扉の側面からラッチを埋め込み取り付けるプレート。面(ツラ)が揃うようプレートの厚み、縦横サイズ分だけ扉を彫ってあってピタッと嵌まっている。交換前よりサイズが大きいと扉を削らなければならないが、通常同じようだ。ただし当方はここで嵌まった(後述)。

ストライク

扉枠側のラッチを受ける部分のパーツ。こちらも交換品のサイズが大きかったりすると枠側を加工する必要があるが、ストライクが壊れることは余りないんでしょう。当方も交換せず。ただし調整が必要だった(後述)。

ノブ取り外し

まずは握りを軸に止めているマイナスの押しねじを外し、つぎに扉の内外それぞれ台座の木ねじを外す。これでノブは取り外せる。

水回りとはいえ室内なのでボルトの状態は悪くはない。かんたんに外れた(ので甘く見てしまった(苦笑)。ここで交換ノブ買い出しに向かう。

ラッチ交換

丸型さがして何店かまわったりでくたびれモード。バックセット合わせたがラッチ交換しなくてもいいか、と、ここで新しいのを組んで見たが、やはりラッチの角穴のサイズが違う。穴の方が大きいので組めるのだが、レバーを回しても角穴が緩すぎてその分空転し、ラッチを扉の中に引っ込め切れない。

つまり扉が開かない訳で。扉を閉めて室内側で作業していると、ここで閉じ込められてしまうのだ(笑)。当方あとで気づいたが、たまたま扉を開けて作業していて事なきを得た。ご注意を(笑)。

当たり前だが1ミリでも出っ張っていれば扉は開かないので微妙なところだ。

ラッチ取り外し

木ねじ二本で止まっているラッチ取付プレートを外す、のだが、これが外れない。ねじはかんたんに外れたのだが、プレートとジャストサイズに扉が彫られぴったり嵌め込まれており、取り付く場所もない。ラッチの角穴にドライバーを差して引っぱったりしたがビクともせず、接着剤でも入れてあるのかと。

けっきょくマイナスドライバーをプレートの上側と扉のあいだに突っ込み、ハンマーでぶっ叩いたりこじったりでようやく外れた。

扉に傷が入ったが目立たない場所なので良しとする。外れたプレートは曲がってしまった。

ラッチ取り付け

ラッチの上下(扉から見て奥手前の向き)に注意 ——(追記)記事終わりに追加した動画 2:41 ~ 参照。頭の平らな皿ねじで止める。

交換前とプレートのサイズは一致しており、取り付けは一見問題なし。が、扉のもともとの加工がやや上の方に付け過ぎだったようだ。軸を通す側の扉の穴から覗くと、取り付けたラッチの位置がセンターよりかなり上である。前述のとおり取付プレートぴったりのサイズで扉が削られているので、調整するには加工が必要になる。

もともとこの状態で組みあがっていたので、いやな予感はしたが(笑)、このままノブを組んでみることにした。

台座取り付け

予感は的中。扉外側用台座裏側の、軸を受けている部分(ハウジング?)が何というか洗面器をひっくり返したように盛り上がっていた。軸を通す扉の穴との位置合わせ用のガイドということか。おかげで穴の位置がシビアになる。

シビアと言っても組み付けは出来る範囲なのだが、レバーを回してラッチを引っ込めて扉を開き、ラッチを出すにはバネの力でレバーを戻すしかけになっている。これがラッチの取付位置が上にズレているので応力が掛かり、バネの力ではラッチを戻せないという。

台座の取付ねじを緩めればバネで戻るようになる。ラッチの角穴もそうだったが、けっこう微妙なのものだと実感。当方のとは別の製品だったが、ネットの製品レビューで動きがよくないといった書き込みを目にした。これは取付方法の問題のような気もしますね。

けっきょく扉の軸を通す穴をヤスリで削って上の方に広げるはめに。作業はドライバーだけでなんとかなるとおもっておったのだが。

なお、木ねじの取付位置が交換前と同じ(で大きめ、または最悪同サイズのねじ)、あるいはまったく干渉しなければ問題はないが、そうではないケースも出てくるだろう。このとき丸型の握りノブは、見た目で台座取付ねじが垂直にならないのをガマンすれば台座を回して取付位置を調整できるだろうが、レバー型だとレバーが水平にならなくなるのでツライ。今回はなんとかなった。

ストライク

以上で完成~と、レバーを回せばラッチがじゅうぶん収まるのを確認し、一応外から(笑)扉を閉めたのだが、ラッチがぎりぎりストライクに入らず扉を閉めた状態に固定できない。ボールである(とほほ)。ラッチの位置がほんの少し手前過ぎるようだ。新旧ストライクは形状が異なり、交換(または現状のストライクのプレートの窓を手前に広げるの)は面倒そうで目の前が真っ暗になったが(苦笑)、こちら側の取付加工はプレートとぴったりという訳でもなく、手前に少しなら位置を調整できそうな雰囲気。

プレートの取付用の木ねじを通す穴のサイズに余裕があったようで、いったん取り外して付け直したところなんとか上手く行った。ふークタビレタ。

木ねじ

台座のところで触れたが、各パーツの木ねじ取り付けで、交換前と微妙に位置を変えようとすると、古い穴を埋める作業が必要になってくるということもあるだろう。説明書には、元の穴を使う際にマッチ棒の柄や爪楊枝で埋めるテクニックが書かれていた。(追記)以下の動画参照(川口技研公式)。


*1:(追記)「ツマミ」は中途半端に戻してもロック解除できる。いちど、扉を閉めたときの振動等なにかの拍子でロックされてしまった(ので、その意味でもキーは必須)。