dancept2の日記

あやしうこそものぐるほしけれ

チック・コリア/スペインで「スペイン」(2018年)

Chick Corea Akoustic Band © lolo vasco_53 Heineken Jazzaldia_Trinitate Plaza / Square / Place

追記:ジャサルディア公式 flickr より。下記チャンネルに90分近くの動画(オフィシャルな収録と思われます)がアップされていたのですが、当記事エントリ後すぐに削除(無念)、とりあえず差し替えました。さらに追記(2018年1月30日):復活(?)していたので動画へのリンク戻しました(下記)。

-------

ベタですが(笑)。偶然目にしました。ことしの7月29日、ジャサルディア(Jazzaldia/サン・セバスティアン国際ジャズ・フェスティバル)のライヴ。情報に疎い当方このトリオがさいきんも活動してるとは知りませんでした。チックはいろいろトリオがあってどうなってるのか知りませんが。

エレクトリック・バンドは当時ちらっと一聴しただけでハード・フュージョン(?)てなかんじが苦手でまったく聴きませんでした(浅い)。アコースティック・バンドやってもアコースティック・フュージョン(?)だろノーサンキューていう感じ。こちらもまったく耳にせず。浅い。じつに浅い。

今さらですが(何年経ってんだよ)よいですね(爆)。カチッとしたタイトな演奏がカッコイイ。このメカニカルな疾走感。チック独特の音の洪水が押し寄せてくる目くるめく感覚がよみがえる。

一曲目「モーニング・スプライト 」、チックらしい親しみやすいがどこかトリッキーなややこしい曲。リズムセクションのソロになったときのバッキングや受け渡し、三人のインタープレイ、いいっす。会場を意識してか(?)ややソフトめの曲が多いか。パティトゥッチがけっこうアルコ弾いてます。もっとゴリゴリなハード・ジャズ(?)聴きたかったですが D・スカルラッティソナタ演ったり(ニ短調 K.9 L.413 ですね)。ラストは「あなたと夜と音楽と」。もう入りからいいですね。

「みんなのために「スペイン」の新品のアレンジがあるんよ」。「スペイン」はアンコールで登場( 1: 07:07 - )。「今夜はみんなのためにもっとスコアのように、もっと彼が書いたように演奏してみたい」ということで『アランフェス協奏曲』拡大版。スペインに流れ込む展開がイカしてます。「最後にサン・セバスティアン合唱団を招待」?、そういうことすかご愛敬(当方もナゾかけするほどのことではないんですが)。

モンズーンの系統三頭の話題/第183回ウニオンレネン

コロネーションカップヴィントシュトース、小頭数とは言え最後尾からのレースで展開も向かなかったように見えましたが、ギリギリ差し切ったクラックスマンに突き放されてしまいましたね。レース使った方がいいような感じもあるので次走に期待といたしましょう(サンクルー大賞典あたり?)。

昨年オイロパ賞も勝ったことだし個人的には早いとこ引退して無事種牡馬になってもらいたいという気もしないでもないんですが。

で、今週はウニオンレネンということで RaceBets の出走表見に行ってみたところ、バリードイル Ballydoyle (GER) とエッコ Ecco (GB) というモンズーン Monsun (GER) の仔の新種牡馬の産駒がいたので取り上げてみる(苦笑)*1 。そいえばこちらのノヴェリスト今のところぱっとしないようですなぁ。

15:15 ケルン - 2018/06/17 - 183回オッペンハイム・ウニオンレネン - 出走表

クールモアの調教場を名乗るバリードイル *2 は5月21日ミュンヘンの未勝利戦(2200 m)を勝ったばかりで2戦1勝、中団から抜け出し4馬身差の楽勝(leicht)だった。

14:40 ミュンヘン - 2018/05/21 - アリアンツヴィットマン・トロフィー - 出走表

レースっぷりが買われてかそこそこの人気(現時点の RaceBets アンティポスト8倍、13頭中5番人気)、というかなんともお寒いメンバーになってる模様。

父マスターストローク Masterstroke (USA) はラムタラ Lammtarra (USA) の代表産駒 Melikah (IRE)(愛オークス2着、英オークス3着)との仔で、その母はあの Urban Sea (USA) 。自身は5代アウトクロス。ダーレーの生産/ゴドルフィンの服飾で走り、ドーヴィル大賞典(G2)1着、凱旋門賞3着(2着オルフェ)など。殆どフォローしてなかった時期で今回目にするまで知らんかった。ダーレーフランスのロジ牧場(Haras Du Logis)繋養。

バリードイルの母系は米血で近親にこれといった馬は見当たらないようだが、祖母 Silver Rhapsody (USA) はプリンセスロイヤルステークス(G3)に勝ちヨークシャーオークス3着など、四代母 Magaro (USA) の産駒にタヤスツヨシ、五代母 Magic (USA) の半兄に Dr. Fager (USA) 。バリードイルは母の父がキングズべスト King's Best (USA) で名牝 Allegretta (GB) の 3×4 クロス、というかキングズベストUrban Sea (USA) 3/4 同血クロスの 2×3 という。なかなかエグい。


エッコの方もクレーフェルトの未勝利戦(2200 m)を9馬身半で圧勝(überlegen)。こちらは楽に逃げ切りで3戦1勝としたが、アンティポストは13倍。ミュンヘンの上記未勝利戦でバリードイルの2着となっていた未勝利馬 Magic Pivotal (FR) と並ぶ7番人気という評価。

クレーフェルト - 2018/05/13 - ケーニヒスホフ醸造所賞 - 出走表

父マキシオス Maxios (GB) はニアルコス・ファミリーの生産で、イスパーン賞ムーラン・ド・ロンシャン賞などの優勝馬。半兄にバゴ Bago (FR) がおり、Northern Dancer (CAN) の母 Natalma (USA) の直牝系。母 Moonlight's Box (USA) がその Natalma (USA) 3×4 などかなりの近交馬だが、モンズーンのアウトブリードでそれを緩和する格好。フェアホフ牧場の繋養。

エッコは母の父 Medicean (GB)(エクリプスステークスロッキンジステークスなど)で、その父 Machiavellian (USA) と仏チャンピオン2歳牝馬でバゴの祖母 Coup de Genie (USA) の 3×3 同血クロスに、Nureyev (USA) ≒ Sadler's Wells (USA) の 3/4 同血クロス 3×4 と再度凝縮。こちらもかなりエグい。モンズーンが 1/4 異系という感じになった。昨年の独ダービーヴィントシュトースの2着した Enjoy Vijay (GER)(父 Nathaniel (IRE) )は半兄で、母系は四代母 Sefka (FR) から一度ドイツを出てSラインの命名は途切れているが Sefka (FR) は Sayonara (GER) の半妹。フェアホフ牧場産。


ヴィントシュトースの半弟でメールミュルヘンスレネン(G2)4着、ドクターブッシュ記念(G3)2着、これまで4戦1勝のヴェルトシュター Weltstar (GER)(父 Soldier Hollow (GB) )が1番人気。

当地の状況はほとんどフォローしてなかったが、その他の人気馬も独ダービー直行ということらしいロイヤルユームザイン Royal Youmzain (FR)(前出 Sayonara (GER) の牝系)に負けてる馬ばかり。キャリア不足の上に骨のあるメンバーとの対戦も経験していないが、まだ底を見せていないということで二頭も多少は期待できるかも??。


*1:下記参照。

*2:本家スミス氏、マグナー夫人&テイバー氏のトリオの持ち馬にマルセルブサック賞を勝った Galileo (IRE) 産駒の同名馬がいた。

DIY:ドアノブ交換(丸型チューブラ錠 → レバー錠)

年末にトイレの古くなったドアノブを DIY で交換した。意外と苦戦したので記事にしてみる。

取り付けられていたのは丸型の握りノブ。さらに分類すると「チューブラ錠」ということになるらしい。室内錠としては一般的なタイプ。当方が嵌まったポイントを先に書き出しておくと、

  1. 「バックセット」
  2. 「ラッチ」の角穴とノブの軸のサイズ
  3. 「ラッチ」取付プレートの取り外し
  4.  扉へのもともとの取付加工の精度
  5. 「ストライク」の取付位置

といったところ。

木製の室内扉とたかをくくっていたので写真などは取っていない。図もめんどうなので省略する(笑)。当方が交換した型式ではないが、メーカーさんによるチューブラ錠 → レバー錠の交換動画があったのでご参考(マツ六公式チャンネル)。(追記)当記事終わりに追加した動画(丸形同士での交換)も参考になるかも。

※ 音声が BGM さえ無いのでちょっとアレっとなる。

さて、交換するにはサイズを合わせなければならない、というか大変なことになる。こんかいパーツの名称等はじめて知った訳だが、

バックセット

まずはこれが問題で、いろいろある。ノブの軸から扉の面(ツラ)までの距離。ラッチ(扉を閉めると「カチャン」と飛び出すかんぬきの金具ですね。扉のなかに埋め込まれています。上掲動画参照)のサイズがこれで決まる。

当方のは 50 mm で、かなり古いタイプということらしい。丸型のタイプはこの距離がみじかいと使いずらいということで、室内用は現在 60 mm が中心のようだ。近所のディスカウント店、ホームセンター数店まわったが、どこにも在庫がない。

ラッチの角穴

現状のラッチは使えるし交換も面倒なので(苦笑)、バックセット 60 mm でも、とおもったのだが、ラッチの角穴(ノブの四角い軸を通す。これでノブの回転をラッチの直線運動に変換するわけですね)のサイズが違ったりするらしい。ラッチ単体でも売られているので、合わなければ最悪買い足せば何とかなるのだが。

バーハンドル

のタイプのドアノブであれば 50 mm もけっこうあった。単純に同じ丸型を探していたのだが、レバーハンドル型の方が使いやすいということもあるようでこちらに。

バックセット 50・60 mm 兼用(ラッチ本体がスライドで伸縮しネジで固定するタイプ)。内側のレバーハンドルに取り付けられたツマミを回すとロック、外からのキー(鍵)付き。内からロックさえできればキーはべつに必要なかったのだが *1 、購入店の在庫はこちらのみ。

室内用ではレバーハンドル型は全体に丸型よりお高いようだが、お安い汎用タイプである。すでにパッケージ等処分してしまったがマツ六のたぶんコレ( P. 17 右上、商品コード 7010170 )。

ざっと見たところ(下記楽天以外でも)こちらが安い。写真は「ゴールド色」( 7010172 )のだろう。

数店見かけた範囲では店頭価格4,000円くらいだったとおもうが店じまいセールのショップで購入、そこから7割引き(!)で入手シタ(リンク先に掲載されてるパーツ一覧写真を見ると、当方の現物とはびみょーに違うように見えるパーツもあるんですが、「製品の外観、仕様は改良のため…」か)。

ノブ台座

意識していなかったが交換前より小さいと扉に付いていた取付跡が露出する。幸い交換前より大きかったので問題なかった。このキズを隠す「化粧プレート」も販売されている。

ドア厚

ノブの軸の長さが足りなかったり長すぎたり。これはまぁ室内なら合わないということもないんでしょう。当方のは 30 mm 。

ラッチ取付プレート

扉の側面からラッチを埋め込み取り付けるプレート。面(ツラ)が揃うようプレートの厚み、縦横サイズ分だけ扉を彫ってあってピタッと嵌まっている。交換前よりサイズが大きいと扉を削らなければならないが、通常同じようだ。ただし当方はここで嵌まった(後述)。

ストライク

扉枠側のラッチを受ける部分のパーツ。こちらも交換品のサイズが大きかったりすると枠側を加工する必要があるが、ストライクが壊れることは余りないんでしょう。当方も交換せず。ただし調整が必要だった(後述)。

ノブ取り外し

まずは握りを軸に止めているマイナスの押しねじを外し、つぎに扉の内外それぞれ台座の木ねじを外す。これでノブは取り外せる。

水回りとはいえ室内なのでボルトの状態は悪くはない。かんたんに外れた(ので甘く見てしまった(苦笑)。ここで交換ノブ買い出しに向かう。

ラッチ交換

丸型さがして何店かまわったりでくたびれモード。バックセット合わせたがラッチ交換しなくてもいいか、と、ここで新しいのを組んで見たが、やはりラッチの角穴のサイズが違う。穴の方が大きいので組めるのだが、レバーを回しても角穴が緩すぎてその分空転し、ラッチを扉の中に引っ込め切れない。

つまり扉が開かない訳で。扉を閉めて室内側で作業していると、ここで閉じ込められてしまうのだ(笑)。当方あとで気づいたが、たまたま扉を開けて作業していて事なきを得た。ご注意を(笑)。

当たり前だが1ミリでも出っ張っていれば扉は開かないので微妙なところだ。

ラッチ取り外し

木ねじ二本で止まっているラッチ取付プレートを外す、のだが、これが外れない。ねじはかんたんに外れたのだが、プレートとジャストサイズに扉が彫られぴったり嵌め込まれており、取り付く場所もない。ラッチの角穴にドライバーを差して引っぱったりしたがビクともせず、接着剤でも入れてあるのかと。

けっきょくマイナスドライバーをプレートの上側と扉のあいだに突っ込み、ハンマーでぶっ叩いたりこじったりでようやく外れた。

扉に傷が入ったが目立たない場所なので良しとする。外れたプレートは曲がってしまった。

ラッチ取り付け

ラッチの上下(扉から見て奥手前の向き)に注意 ——(追記)記事終わりに追加した動画 2:41 ~ 参照。頭の平らな皿ねじで止める。

交換前とプレートのサイズは一致しており、取り付けは一見問題なし。が、扉のもともとの加工がやや上の方に付け過ぎだったようだ。軸を通す側の扉の穴から覗くと、取り付けたラッチの位置がセンターよりかなり上である。前述のとおり取付プレートぴったりのサイズで扉が削られているので、調整するには加工が必要になる。

もともとこの状態で組みあがっていたので、いやな予感はしたが(笑)、このままノブを組んでみることにした。

台座取り付け

予感は的中。扉外側用台座裏側の、軸を受けている部分(ハウジング?)が何というか洗面器をひっくり返したように盛り上がっていた。軸を通す扉の穴との位置合わせ用のガイドということか。おかげで穴の位置がシビアになる。

シビアと言っても組み付けは出来る範囲なのだが、レバーを回してラッチを引っ込めて扉を開き、ラッチを出すにはバネの力でレバーを戻すしかけになっている。これがラッチの取付位置が上にズレているので応力が掛かり、バネの力ではラッチを戻せないという。

台座の取付ねじを緩めればバネで戻るようになる。ラッチの角穴もそうだったが、けっこう微妙なのものだと実感。当方のとは別の製品だったが、ネットの製品レビューで動きがよくないといった書き込みを目にした。これは取付方法の問題のような気もしますね。

けっきょく扉の軸を通す穴をヤスリで削って上の方に広げるはめに。作業はドライバーだけでなんとかなるとおもっておったのだが。

なお、木ねじの取付位置が交換前と同じ(で大きめ、または最悪同サイズのねじ)、あるいはまったく干渉しなければ問題はないが、そうではないケースも出てくるだろう。このとき丸型の握りノブは、見た目で台座取付ねじが垂直にならないのをガマンすれば台座を回して取付位置を調整できるだろうが、レバー型だとレバーが水平にならなくなるのでツライ。今回はなんとかなった。

ストライク

以上で完成~と、レバーを回せばラッチがじゅうぶん収まるのを確認し、一応外から(笑)扉を閉めたのだが、ラッチがぎりぎりストライクに入らず扉を閉めた状態に固定できない。ボールである(とほほ)。ラッチの位置がほんの少し手前過ぎるようだ。新旧ストライクは形状が異なり、交換(または現状のストライクのプレートの窓を手前に広げるの)は面倒そうで目の前が真っ暗になったが(苦笑)、こちら側の取付加工はプレートとぴったりという訳でもなく、手前に少しなら位置を調整できそうな雰囲気。

プレートの取付用の木ねじを通す穴のサイズに余裕があったようで、いったん取り外して付け直したところなんとか上手く行った。ふークタビレタ。

木ねじ

台座のところで触れたが、各パーツの木ねじ取り付けで、交換前と微妙に位置を変えようとすると、古い穴を埋める作業が必要になってくるということもあるだろう。説明書には、元の穴を使う際にマッチ棒の柄や爪楊枝で埋めるテクニックが書かれていた。(追記)以下の動画参照(川口技研公式)。


*1:(追記)「ツマミ」は中途半端に戻してもロック解除できる。いちど、扉を閉めたときの振動等なにかの拍子でロックされてしまった(ので、その意味でもキーは必須)。

SME の著作権申し立てに異議を申し立ててみたよ


やはり却下された ( ̄曲 ̄)

(下記の続き)

クリスマス休暇の時期になっていたが、翌日には YouTube からすてきなクリスマスメール(英文)が届く。(先方が米国として)時差を考えると即日「対応」。

あなたの異議を確認した結果、SME著作権の主張が依然として有効であると判断しました。

どう「有効」なのかは不明。

主張への異議申し立ての理由が不十分または無効だった可能性があります。

(無論 YouTube の定型文だろうが、)「フェアユース」による申し立てとはいえ SME に「無効」といわれる筋合いはござらん。著作権者が主張を行なうまでそれに代わって「無効」と言いなさるおつもりか。SME、「フェアユース」による異議申し立ては機械的に却下しているかもしれませんね。

「この決定に再審査請求を行なうこともでき」 る。たいした数アップしていないし収益化を行なっているチャンネルでもなし。再度却下されてもそれほどリスクはないが、めんどうはめんどうなのでこれまで(無念)。

(ご参考)「フェアユース」による異議申し立て

1. クリエイターツール、「動画の管理」の「著作権情報」セクション。この動画には三件申し立てがあった。

f:id:dancept1:20171229204516p:plain

2.「詳細」より、「申立人」SME の「異議を申し立てる」リンクをクリック。

f:id:dancept1:20171229193810p:plain

3. ブラウザに新たなタブが開くので、異議の内容を選択する。「動画を販売したり、動画から収益を得たりしていません。」を選んでみる。「次へ」。

f:id:dancept1:20171229193819p:plain

4. それは問題にならないと断られる。「戻る」ボタンもない。「終了~」といったところか。このタブの画面を閉じ「著作権情報」に戻ってやり直し。

f:id:dancept1:20171229193824p:plain

5. こんどはフェアユースを選択。「次へ」。

f:id:dancept1:20171229193828p:plain

6. 確認画面になるので、チェックボックスをチェック。「進む」。

f:id:dancept1:20171229193831p:plain

7.「説明」の入力画面になる。2. で選んだ「音源管理者」のチェックボックスがチェックされた状態で開く。いずれの主張も?なのだが、「説明」の内容もそれぞれ異なるので SME のみのまま。「簡単にご説明」を入力し、「不正な意義申し立てを行なうと YouTube アカウントを削除されることを理解しています」等をチェック。署名の入力も求められる。「進む」。

f:id:dancept1:20171229195517p:plain

8. これ以降は入力内容の確認および送信実行。1. の「著作権情報」の表示が、「動画に対する著作権侵害の申し立てが 3 件あります。」から「異議申し立ては処理中です。」に、「視聴制限」も「なし」に変わる(制限「なし」の動作未確認)。

9. 登録メールアドレスに、入力した異議申し立ての内容が記載された英文メールが届く。


[追記]続きあります。

 

CNN のニッポンの競馬レポート:ネット時代の馬券販売と「グローバル化」その三・五

CNN のレポートも YouTube にアップされていた(9分30秒)。タイトルの番号戻って下記「その三・二」の続き。

「日本の信じられない「スーパーファン」- YouTube」(2016年12月)

色眼鏡や上から目線はとくに感じられず、戸惑いはあるだろうが共感が感じられる。2:50 からのシーンには我々も苦笑せざるを得ない(笑)*1 。レポーターを務めるアリー・ヴァンス(Ally Vance)氏は今年もジャパンカップに合わせて来日し栗東の取材なども行っていた模様。CNN スポーツのサイト「競馬ニュース」の「ウイニング・ポスト(Winning Post*2 」コーナーにインスタへの投稿が貼ってあった。栗東のまとまったレポートは今のところ見当たらないが(ボツか(笑))、たのしんでったようで何より。ぬいぐるみの件は別にも報じられていた(苦笑)。1分15秒。映画で大統領役のモーガン・フリーマンが "Good luck to us all" と言ってるシーンを持ってきたりしている。使用許可取るの大変だったんぢゃなかろうか。

「カワイイ! 日本の馬のぬいぐるみ玩具への愛」(2017年1月)

CNN スポーツの「競馬ニュース」には、日本関係がほかにも何回か取り上げられていた *3 。以下はそこから今年12月15日(2分40秒)と、それに関連する一年前のニュース(1分36秒)についての話題。

「日本の競馬への225億ドルの情熱 - CNN」(2016年12月)

(CNN)— 馬、自転車、モーターボート、バイクはすべて、日本において共通するものがひとつある。それらは一般国民が法的に賭けることができる少数のスポーツをなしている。

そして競馬の場合、日本人は確かにそれを最大限活用している。2015年に全国で賭けられた総額は225億ドルだった。 

『グローバルインパクト』(上掲エントリ「その三・二」参照)でインタビューに答えていた合田氏がこちらにも同様の見解をコメント。今年製作の下記には中内田師が登場、やはり合田氏と同様のコメント。

「馬産の巨人として日本はどのように浮上したのか」(2017年12月)

(CNN)— 欧州と北米が支配する業界において、日本は競馬の超大国として浮上している。

伝統は、10,000人あたり50頭のサラブレッドがいる、米国、フランス、アイルランドなどが世界最高級の競走用の駿馬を育てていると示唆している。

しかし、過去10年間で、日本はこうしたトレンドに立ち向かった。この国は2016年に50,000頭弱の競走馬を生産し、日本中央競馬会(JRA)によれば、その年に600万人以上の人々を集めた。

一方、賭博産業も好況で、2015年に日本は225億ドルが賭けられたと見込まれた。

入場者数は、出典としてリンクされている PDF 資料 “JRA & NAR 2016 STATISTICS” によれば *4JRA は 630万662人 、NAR が 320万2,274人 である。「600万人以上」で間違ってはいないが JRA の数字を拾ったのだろう *5 。また賭け金の225億ドルも CNN の昨年のレポートを参照しており2015年になっている。売得金 *6(Turnover)も上記2016年資料に掲載されているのだが、JRA と NRA の統計が別々なので、記者が混乱して(?)使用しなかったのではあるまいか。この225億ドルというのも JRA のみっぽい。2015年の JRA 、NAR の売り上げ(売得金)は、それぞれおおよそ2兆5,833億円、4,310億円、合計3兆143億円 *7 。すごい額ですが *8 、実際にはピークの1997年には JRA だけで4兆超えていた訳で、その後 NAR では多くの競馬場が姿を消した。こうしたややこしい話はこれらのレポートのスコープではないのだろうが、昨年のニュースの方の

10月の凱旋門賞では、ヨーロッパで最も豊かなレースを主催したフランスよりも日本で2倍以上の額の賭けが行なわれた。

ということで改めて日本の巨大市場が注目を集めたということでもあるだろう。こちらの IFHA パリ会議も参照。ただし、このところ売り上げが上昇に転じているのも事実である。例によってすっかり浦島だったが、ことに NAR の復活が著しい。その鍵は、一連のエントリで話題にしている「(ここでは JRA 含む国内での)相互販売とネット発売の強化」のようだ。<ややこしい話>についての日経の記事(2017年8月12日)。地方競馬の廃止について「「現在のような協力関係があったら……」と惜しまれる」とある(2ページ「一時衝突、協力への長い道のり」)。まことに御意。

今でも「丸抱え」した方がこの業界全体の利益にはなるんでしょうけどねぇさらに JRA が巨大化しますが。その場合、ひところのように流行ってないようだが(?)社内カンパニー制、各競馬場を独立して採算をチェックできるしくみが必要になってくるんでしょうな。

というかその上で(あるいは JRA 単独でも)分割民営化して、競争原理を高める必要があるんでしょう最終的には。施行会社、販売会社、さらにそれぞれを地域ごとに分割する等。関西の施行会社は JRA 西日本か(笑)。世界中で行われている形態に近くなる訳だが、これが実際には合田氏や中内田師の指摘を待つまでもなく日本(JRA)ほどうまくは行ってないという。競馬場ごとの民間による完全独立採算制と、JRA のような丸抱えの巨大組織との中間に解があるような気がするのだが、どんなもんなんだろうか。

ところで「相互販売」の「手数料」が、NAR 側が JRA のレースの販売を受託すると売り上げの「5%前後」なのに対し、その逆に JRA が NAR 側のレースの販売を受託すると10%、倍なんですな *9 。記事ではその経緯は不明だが、このしくみの実現にあたって JRA 側がいろいろ負担したりしているのかもしれない。なお、2015年の前者の「発売金」は約766億円、後者が約415億円 *10 と前者が大きく、「手数料」の支払額は倍ほどには違わなくなる計算である。

また、凱旋門賞では JRA はいわば販売受託側なのだが、3%前後しか主催者の PMU には払っていない(下記「その二」参照)。つまり PMU から見た JRA への計算上の「手数料」は(このような計算は成り立たないがざっくりとした値で)、控除率20%プラスアルファ - 3%前後 = 約17% ということになるのだが、「受託」側は自前でトータリゼーターを準備して別々に賭けを受け付け、主催者にはライセンス料を少し払う、という形態である(セパレートプール方式)。上記「その二」にあるように、アメリカ国内でも同じく3%しか主催者側に払わないのはどうなのかという議論があった。これに対する対応として共同プール方式が提案されていた訳で10%でも安いといえば安いのだが、日経の記事が指摘するとおりではある。

で、NAR も、技術的にはこの JRA との「相互販売」網を利用して手っ取り早く海外競馬の馬券をネット発売できるようになってたりするのだろうか( JRA プールの販売)。法律上は NAR も海外のレースを販売可能になっていたとはおもうが、この場合は従来同様の JRA 馬券の受託販売の範疇と言えなくもない。JRA は自前の販売だけでじゅうぶんかもしれないものの、現地の発走日時などに起因するネット以外での販売のハードルは、NAR での方が低いかもしれない。

逆に、現行の法律にどう書かれているのか確認していないが、凱旋門賞など JRA が発売しているレースを、NAR が JRA とは別に販売を行ないたい旨申請しても、この件に関する法律の趣旨からして認められなさそうではある。NAR 所属馬が海外で大量に走るようになっていれば趣旨に合致するが、現実には別プールで異なるオッズが提供されるようなことは許されないんでしょう。

あり得る可能性としては、レースごとに両者の出走馬の比率が高い方がホストになり、少ない方が販売を委託される側にまわるとかそんな感じか(これに関わるインフラも同等になってることが前提になるが)。頭数が同じ場合は…芝なら JRA とか?。上の方の統計もそうだったが、ここでも JRA と NAR のあり方に戻りますね。


*1:『スポーティングポスト』紙(南アフリカの競馬紙らしい)がこのニュースをフォローしており、さらにもう少々突っ込んだ内容になっている。後述のように CNN がざっくりと日本としているのを JRA と表記しているのも正しい(ただし「量より質」で調教師が管理できるのは最大「わずか30頭」というのは現在上限がいくつになっているかは知らないが、トレセンの貸付馬房の上限とは別に管理可能なので、ちょっと違うとおもうが)。

JRA のスーパーファン | スポーティングポスト」

*2:CNN の競馬番組。

*3:2014年にも、その前年の有馬記念など日本を「特集」していた模様(こちらにも合田氏)。社台のヨシダ・ブラザーズ(3分34秒)、パカパカファームのハリー・スウィーニー氏(2分47秒)、有馬記念(3分31秒)の三本。開門ダッシュやぬいぐるみなどもすでに取り上げていた。レポーターは前任者(?)のフランチェスカ・クマーニ(Francesca Cumani)氏。ルカ・クマーニ調教師の娘のようである。

「日本の馬産兄弟 - CNN ビデオ」(2014年1月)

アイルランドの獣医日本の競馬産業に挑む - CNN ビデオ」(2014年1月)

「世界最大の競馬ファン? - CNN ビデオ」(2014年1月)

*4:この資料は JAIRS による海外向けサイト “Horse Racing in Japan” で公開されている。

*5:実際、(「JAIRS の資料によれば」ではなく)「JRA によれば」とはしているのだが。

*6:下記リンク先参照。

*7: JRA は公式サイト「成長推移」ページ「売得金額・入場人数(PDF)」、NAR は同じく「情報公開・個人情報保護」ページ掲載の平成27年度 事業報告書( P. 1 )など。ただし事業年度が JRA は1 - 12月期、NAR は 4 - 3月期。いろいろ数字があり分かりにくいが、前出の “JRA & NAR 2016 STATISTICS” の NAR の値が上記事業報告書や日経の記事の数字と一致しないのはそこらへんか。

*8:なお「レジャー白書2016」によれば、2015年のパチンコ・パチスロは23兆2,290億円(『日遊協 NICHIYOUKYO』16-8号)。

*9:記事は「10%とすると」としているが、2016年の JRA 受託分の「年間売り上げ」は232日591億円とのことで、JRA の平成28事業年度財務諸表 附属明細書( P. 8 )によれば受託料は63億8,706万円なので、約10.8%の計算になる。なお、JRA 平成28事業年度 事業報告書別冊では、「発売金」は232日で約595億円となっている( P. 25 )。記事の数字は「売得金」ということか。「発売金」についてはこちらも 注6 のリンク先参照。

*10:JRA 平成27事業年度 事業報告書別冊による( P. 10 - 11, 13 )。最新の平成28事業年度版では NAR への委託分が確認できなかった。受託分は上記のように595億円。